グラハム・トーマス開花2017

イングリッシュローズを代表する名花

グラハム・トーマスが開花しました。このバラはバラの栽培家でガーデンライターでもあったグラハム・トーマス氏に捧げられたもので、イングリッシュローズを代表する名花です。

殿堂入りのバラ

2009年の国際バラ会議でバラの殿堂入りをし名実ともに名花となったのです。我が家ではバラを育て始めた年から育てている思い入れの深いバラです。

綺麗な色と形

グラハム・トーマスの花は大き目の中輪できれいなカップ咲きです。咲き進むほどにロゼット咲きになります。咲き始めのカップ咲きの美しさにはほんと溜息がでます。そして特筆すべきはこれまた絶妙な色合いの黄色です。表現するのが難しいのですが、山吹色に近い深い黄色と言うイメージです。その優しい色合いが万人に愛されているのだと思います。咲き進むにつれ次第にクリーム色に退色していきます。咲いているどのタイミングでも綺麗な色合いです。

衝撃のティーの香り

その香りは強いティーの香りです。その香りを初めて嗅いだ時の衝撃も強烈でした。それまでほとんど花に縁がなかったので花と言えば「お花の香り」(わかります?)という先入観があったのですが、花なのに違う物の香りに「こんな香りもあるんだ!」と強い衝撃を受けたのです。そして樹形はシュラブと分類されていますがそれはイギリスでの話。冷涼な気候の本家イギリスではシュラブですが、高温多湿の日本では大型化します。ほとんどつるバラとして扱えます。そんなグラハム・トーマスが我が家に来たのがバラを育て始めた年です。とても気になっていて欲しかったバラですが最初に苗を買ったところにはありませんでした。DAVID AUSTIN社というブランドですから苗はお高めです。2月下旬にとあるホームセンターで少しお安くなっているのを発見し買いました。

生育旺盛で育てやすいバラ

グラハム・トーマスの成長は順調でシュートがたくさん出てきます。そしてどんどん伸びます。だいたい50cm位伸びて蕾がつきます。一番花が終わり切ったところからまた50cm位伸びます。地上部がどんどん大きくなるのですが鉢は8号鉢。バランスが悪くなり強い風が吹くとすぐに倒れてしまいます。倒れないようにするのに苦労しました。そして夏頃にはあちこちからシュートが出て大変なことになりますが秋にはあまり咲きません。病害虫にも割と強く生育旺盛ですから育てやすいと思います。

憧れのつる仕立て

そしてバラの成長はポップ・ステップ・ジャンプと言いますが、まさにその通りで2年目にはさらに大きくなり枝数が増えました。そしてジャンプの3年目。浅めの剪定でつるバラとして壁面に誘引しました。素晴らしい景色をピエール・ドゥ・ロンサールとともに作り出してくれました。3年間つる仕立てで壁面を彩ったのですがそれだけ花を咲かせて栄養が足りなくなったのか、鉢という制限されたスペースでは無理があったのか元気のいいシュートも出なくなりました。

世代交代

翌年は普通に剪定してコンパクトにしたのですがそれからは勢いを感じるような成長は見られなくなりました。育て方や管理が悪かったのかベーサルシュートが出ずに世代交代ができません。そして今年、全く元気が無く株がグラつき抜けてしまいました。そうです。ネキリムシにやられてしまったのです。昨年マルチングするのが遅れたせいでしょうか。鉢という限られたスペースの中に害虫が入ってしまえばそれは致命的なんですね。そういうわけで、今年咲いたグラハム・トーマスは2代目なのです。元気がなくなってきた数年前に挿し木したものがようやく大きくなったのです。グングン伸びているので来年以降とても期待できます。またつる仕立てにしてみようかな…。

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