アブラハム・ダービーが咲きました

先代のアブラハム・ダービーが枯れそうになっていた時にバックアップとして育てた挿し木苗が咲きました。

開き始めたアブラハムダービー

アブラハム・ダービーってどんなバラ?

  • 系統 イングリッシュローズ
  • 花径 大輪
  • 花形 ロゼット咲き
  • 香り 超強香(フルーツ香)
  • 開花 四季咲き
  • 花色 オレンジ~アプリコットピンク
  • 樹高 1.5m
  • 樹形 シュラブ(半つる性)
  • 作出 1985年イギリス デビッド・オースチン社
  • 特徴 大輪なのに花付きは良い。半日陰でも育つ

作出されてからすでに30年以上経っているにもかかわらずとても人気のあるイングリッシュローズです。イングリッシュローズでは珍しい現代バラ主体で育種されているので強健で育てやすい品種です。

大輪なのに花付きが良い

アブラハム・ダービーの花はとても大きいのですが、たとえ小さな苗でも大きな花を咲かせます。我が家の挿し木苗はまだ小さいので真上を向いて咲いていますが、鉢植えの場合ある程度大きくなると花の重みで俯いてしまいます。ロゼット咲きですが、個人的には咲き始めの姿が好きですね。そして大輪の花を咲かせるのに花付きが良く言う事ありません。しかも四季咲きですから長く楽しめます。

大輪の花を咲かせるアブラハムダービー
アブラハム・ダービーの花の色はオレンジだったりピンクだったりアプリコットだったりその時々で色合いが変わります。はっきりとした色ではないのですが、個性的な優しい色とその花の大きさゆえに目を引きます。

超がつくほどの強いフルーツの香り

アブラハム・ダービーの香りは甘いフルーツ香です。良く香りについて強香と言う言葉が使われますが、アブラハム・ダービーの場合は超強香と言って良いと思います。たった一輪咲いただけでも甘いフルーツの香りが漂うほど香りが強いので、庭で花が散るまで楽しんでも良いですし、早めにカットして花瓶に挿して室内に飾れば花と香りを楽しめます。

半つる性なので小さなつるバラとして誘引して育てることもできます。大きめのシュラブのイングリッシュローズをつるバラとして育てると、つるバラには無い香りがあるのでとても面白いと思います。

強健性があり日陰でも育つ

現代バラで育種されていますから、病気には強く初心者でも育てやすいバラです。さらに半日陰でも十分に育ちます。我が家のアブラハム・ダービーは家の南側に置いてあるのですが、そちら側には隣家があり朝は東からの日が当たりますが、真夏以外は午後日が当たりません。春先から開花までは十分に日が当たらないのですが、そんな環境でも元気に育って大きな花を咲かせてくれます。

挿し木苗のアブラハム・ダービーが咲いた

挿し木苗は店頭で売られているノイバラの台木に接ぎ木された苗に比べると成長がゆっくりです。一年で一気に大きくなることが無く、我が家のバックアップ苗もたぶん今年で5年目くらいだと思います。5年でこの大きさですが、やっと株が充実してきたようで花が真上を向いて咲くようになりました。

昨年あたりからですが、開花間近になるとスッと伸びた枝先に真上を向いて大きな蕾がつくのです。これはやはり挿し木苗の株が充実してきたからなのではないかと思っています。今までは枝が斜めにヒョロ~って感じで伸びて大きな蕾がつくと枝先が下がってきていましたが、昨年あたりからしっかりと太い枝が真っ直ぐ上に伸びるようになりました。ですから大きな蕾がついてそれが開花しても花は上を向いたままです。ちょっと写真を撮るのに苦労しますが、見るからに力にあふれた元気の良い姿です。

真上を向いた咲くアブラハムダービー

初心者に大変おススメのバラと言いたいのですが…

今まで書いてきたように

  • 大輪で花付きが良く超強香
  • 病害虫に強い
  • 日陰でも育つ

と言った良さがあるので初心者の方でも育てやすく、甘いフルーツの香りも楽しめるのでとてもおススメのイングリッシュローズです。

しかし残念なことにどうやらデビッド・オースチン社のカタログから外れてしまったようです。同社のサイトを見てもそこにはアブラハム・ダービーの名前が見当たりません。と言う事はいずれ入手できなくなると言う事ですので、興味のある方、迷っている方は今のうちに手に入れておきましょう。アブラハム・ダービーはそれほど素晴らしいバラです。

余談になりますが、最近結構な数の名の知れたイングリッシュローズがカタログ落ちして手に入らなくなっています。もちろん次から次へと新しい品種を作出していますから仕方のないことなのですが寂しい限りです。昔に作出されたイングリッシュローズは最近の品種に比べれば耐病性や開花性などで劣るのは間違いありません。

たとえば私の管理が悪くて枯らしてしまった「ウィリアム・シェイクスピア2000」。どこを探してももう手に入らなくて似たようなバラを探してみましたが、あのウィリアム・シェイクスピア2000の色は見当たりません。もっと赤いとかもっと黒いといった色しかありません。あのウィリアム・シェイクスピア2000の花色が見当たらないのです。それだけ個性的な色だったと言う事だと思います。

そんな訳でアブラハム・ダービーは凄くおススメのバラです。興味のある方は今のうちに手に入れてください。そして個人的なリスク管理としてバックアップをとっておくと良いと思います。

それからイングリッシュローズは日本の高温多湿の環境ではカタログに出ているサイズよりも大きくなるので注意が必要です。あれはあくまでも冷涼な気候のイギリスで育てた時のデータですから。

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